間違えて食べてしまった!そんな時は?ラマダーンのルールあれこれ・その2

アッサラームアレイコム
ラマダーンのルール第二弾、今回は

断食をサボった場合無効になる場合

についてです。 

第一弾はこちら!

 まずは

断食をサボった場合はどうなるのか?

からいきましょう。
 
~断食をしなかった場合、無効になる場合~
身体に何の問題もなく、断食が出来ない理由もないのに
故意に断食をしなかった場合は償い
しなければなりません。
償いの優先順位は以下の通りです。

1.奴隷の解放
2.それが出来なければ二か月に渡る連続した断食
3.断食も無理なら60人の貧しい人々への食事の提供 

と定められています。

奴隷の解放は現代では当てはまらないので実際は2か3ですね、 


ただ、断食のやり直しと償いを要するのは

見解によっては断食中の意図的な性行為だけである

ともされています。
(それが間違いで起こった、強制された、といった場合は不要です)

それでは、次は

断食を無効にする事柄です。
この場合、罪にはなりませんが後日やり直しが必要になります。

1.意図的な飲食
体調が優れずやり通せそうにないから解除した、など、
自らの意思で飲食をした場合は後日やり直しをします。
うっかり忘れた、断食中であることを忘れて飲食してしまった場合は
無効になりませんが、
法学によってはこの場合も無効となり、やり直しを要します。

2.ウドゥー(礼拝前の清め)中に誤って水を飲み込んだ場合

3.意図的に嘔吐した場合
ただし、吐き気で意に反して、やむを得ず吐いた場合は当てはまりません。

4.月経
女性の場合、生理の出血が始まった時点で断食が無効となり、
後日やり直しとなります。
ですので、それが例え日没直前5分前などでも出血があれば、その時点で
その日の断食は無効に・・・。
産後の出血期も生理と同様のルールが適用されます。

5. 男性の射精 
性行為は断食中は禁じられているので、この場合は性行為以外での
戯れや自慰行為などによるものを指します。

6.大量の塩のようなものを飲み込んだ場合
具体的にどのようなケースなのか、は不明なのですが・・・
多くの法学派では概ね一致してこのような見解がなされているようです。
シーア派は濃い埃、濃い水蒸気、煙草の煙を類を喉に至らせた場合も無効になります。

7.断食を止めようと決意した場合
断食は”断食をするという意図”のもと行われ、私達の行為はその意図によって
受け入れられるので、意図がなくなった時点で無効となります。

8.もう日没を迎えた、まだ夜が明けていないと
  勘違いをして飲食や性行為をした場合 



時間を間違えた場合もやり直しが必要です。

 加えて、シーア派では

アッラーと預言者および
預言者の代理人たちに嘘をつくこと
(例えば事実と違うことを「アッラーに誓って○○」などと言った場合)、

朝のアザーンまで性行為の穢れを残すこと
(スンナ派では許されています)

頭全体を水につけること 
(身体が水の外でも頭全体が水につかるなら無効。
体が水の中でも頭が出ているなら有効。)が断食を無効にします。
スンナ派は逆で、水を被るのはOKです。

シーア派では基本、嘘をついたらNG、なので
そこは少しだけ厳しめです。
ですので、ラマダーンの期間中はいつも以上に意識して
「言ったことが嘘にならないように」行動をするように心がけるですが、
やってみると仕事上での方便も含めて、
隠し事とか嘘を・・・という意図がなくとも
無意識に口だけになっていたり、結果的に嘘をついてしまったり
「嘘をつかない」って思っている以上に難しいものだな、と
毎年考えさせられます。

それでは、また。マァサッラーマ~

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