一夫多妻がもたらすもの・デメリットと女の気持ち

アッサラームアレイクム

前回の記事では一夫多妻のメリットを見てきました。

メリット編はこちら→「一夫多妻がもたらすもの・メリット編

ですが、どんなもので良い面と悪い面とがあります。

今日はデメリットと、女性にとってはいかなるものか?

の2点についてお話ししていきたいと思います。


一夫多妻のデメリット

では、まずはデメリットからいきましょう。

経済的負担が大変

 一夫多妻はそもそもが一部の裕福な男性が
複数の女性とその子供たちを養う制度、
未亡人を救済する制度です。
ですので当然、妻達を養う為には経済力が必要。

なので妻が増えれば増えるほど経済的負担が増していき
夫はとても大変な責任を負うことになります。


結婚出来ない男たちが増える

現在、世界ではイスラーム上の制度以外にも多くの地域で
一夫多妻制が取られています。
イスラームでは色々と条件がついているので
実際に多妻にするのは容易ではありませんが、
一夫多妻は制度上、必然的に一部の男性のもとに女性が
集まっていきますから、当然

経済的理由で結婚出来ない男性だって出てくるし、
男性が余って結婚相手が見つからない!

なんてことも起こってくるわけです。

一夫一婦制でもなかなか結婚出来ない今のご時世...

自分が結婚出来る側、なら良いですが
結婚出来ないとなると男性にとっても由々しき事態ですよね。

家庭内のトラブルが増える

なんとなく想像がつきますよね。
一夫多妻制は妻達をそれぞれ別宅にでも住まわせない限り
ある種の「女の園」。
当然、女同士のことですからドロドロ...
夫には他意がなかったとしても思わぬトラブルに発展したり、
妻同士、それぞれの妻の子供同士、色々なところで
トラブルのリスクが生じますし、
夫が亡くなった場合、いくら遺産は公平に分配でも
争いだって当然起こり得ます。


ところで・・・

女性にとって一夫多妻ってどんなもの?

複数の妻たちが一人の「夫を共有する状態」というのは
どのようなものなのでしょうか。

まずは預言者の例で復習しましょう。

預言者(彼と彼の家族に平安と祝福あれ)には
10人を超える妻がいたことは前回の
預言者も苦労した?イスラームにおける一夫多妻制」で
お話しした通りです。
一人目の妻であるハディージャを別に、
最も愛された妻はアーイシャであり、現在でも絶大な
人気と尊敬を誇っている彼女なんですが、
そんなアーイシャもアーイシャで
ハディージャへの嫉妬で苦しみました。

また、
妻同士の間でもその立場を巡って口論になったり、
新参の妻に対する嫌がらせがあったり、
嫉妬で他の妻が作った料理を投げ捨てたり...

といったこともありました。

もちろん、一夫多妻は女性の救済のための制度ですし、
進んで受け入れるならメリットもあります。
ですが、正直そういうのが普通の環境で育ってこない限りは、
頭では納得は出来たとしても、おそらく女性にとっては
気持ちの良いものではないとは思うんですね。

妻も夫も人間ですから、当然嫉妬や妻同士でのいがみ合いも出てきます。
(ちなみに、私は重婚されるのは勘弁だったので、結婚の決め手は
夫の国も「一夫一妻制」であることでした)
妻の嫉妬は不信仰である、というハディースを聞いたことがありますが
いくら公平に接してくれたとしても夫が他の妻と仲睦まじくしている、って
なんだか嫌だなと思うんです。

もちろん、その制度自体は悪ではないのですが。
一夫多妻は元々が戦争や貧困などが背景にあるものです。
言い換えれば、平和で豊かであれば自ずと多妻の必要性は
なくなっていき、多くの先進国がそうであるように
一夫一婦制になっていくようです。

一夫一婦制でも皆がうまくやっていける、
そんなバランスの取れた世の中になると良いですね。

それでは今日はこの辺で。マァッサラーマ~
 

No comments:

Powered by Blogger.