イスラームにおける夫婦の権利・夫編

アッサラームアレイコム!
今回はイスラームの夫婦における

「夫の権利」

つまり妻が夫に対して担う義務について 

のお話しです。

(妻編はこちら!)


イスラームにおける夫婦の権利・妻編



~妻の義務~


では早速チェック。


1)夫に従うこと

単純に言うと...

夫を尻に敷く、とか

家族の為に働いている夫への感謝を忘れて
勝手な行動をしてはいけない。

ということですね。

これは服従して言いなりになると意味ではなく

最終決定は責任者である男性に任せなさい

ということ。

また例えばこれが

「ヒジャブなんかするな!」

といったイスラームに反することなら
当然従う必要はありません。

ただ、任意(スンナ)の断食などは夫の許可がないといけません。
例えば、妻が勝手に断食をしていて夫がそのこと知らずに妻を抱きたい、
となった場合、妻が断食していてはそれはかないません。
夫にはいつでも妻を抱く権利があり、夫に従うことは妻のスンナの崇拝行為よりも勝ります。

2)夫婦の秘密を他人に漏らさないこと

夫と同じく妻も夫とあんなことがあってこんなことがあって、と

プライバシーを軽々しく話してはいけません。

...言葉通りですね。これで言うと

「○○(←夫)がこんな事して困るのよ~!」

なんてランチなどで話すワタクシは完全に

アーウト!!! 

なんですが...(いや、夫のことは大好きなんですよ?) 

要は夫のことを外でネタにするな。

ということです。

3)夫の嫌う者を家に上げないこと

妻には家を守る義務があるので、夫が嫌がる人間を家に上げることは許してはいけません。

4)寝床を別にしないこと

実は私もやってしまったことがあるのですが...
夫婦喧嘩をして怒っているからと夫と別の部屋に寝るのは
ハラーム(禁止)になるそうです。

イスラームでなくても、

例え 、怒ってお互いに背中を向けたとしても
寝るのは一緒じゃないといけない

とよく言いますよね。

家庭内の不和を長引かせない為にも夫を避けるのは良くないことです。

また夫には月経や義務の斎戒、病気など正当な理由がない限り

いつでも好きな時に妻を抱く権利があり、 

夫の誘いを拒み、彼を怒らすのは罪になる...とか。
 (↑これ...天使たちが妻を囲って呪うんだそうです)

例えを火をくべていようが、駱駝の背にまたがっていようが、

夫が妻を求めて呼ぶならすぐに行くように。

などなど、言われています。

正直、現代の感覚だと面倒くさ!

・・・って感じもあるのですが、

言い換えれば

いつまでも「女性」として

夫に見てもらえる、

ということですからこれもこれで悪くはないと思います。

5)夫の許しなくして外に出ないこと 

妻が勝手に外出しないことは夫の権利であり、
妻には外出の際には許しを請うことが求められます。

これは義務とかイスラームとか言う以前に普通のことですね。
どんな時でも一言、夫に言ったり聞いたりするのは
家族として当然の務めだと思います。

6)美しさを夫以外の人に見せないこと

妻はいつも慎み深くなくてはなりません。

また、妻の美しさを見るのは夫の権利

ですので家ではだらしない格好なのに、外に出る時はしっかりお洒落して、
というのは良くないということですね。
他の男性をむやみに見つめるといったこともいけません。

夫に対しいつも美しくあること(推奨)

夫にはいつも妻を綺麗な状態で見る権利があります。

ですので妻は夫の為に

身なりを整えて、美しく装ったり、身体を清潔に保ったりすること
(例えば帰宅前に シャワーを浴びて良い匂いのする状態で迎える)、
夫の好きな髪形、服装をするなど...

夫が喜ぶように振舞うことは推奨されています。

「夫を満足させることはアッラーを満足させる」

イスラームではこのように言われているのです。

夫に奉仕すること(推奨)

こちらも義務ではないものの夫の妻に対する権利としてあげられ、
食事の用意や家事をして家をいつも清潔に居心地よく整えるなど

妻が家事などをして夫に奉仕することは、
良い妻の行いとして強く推奨されます。


新婚夫婦を思い浮かべてみましょう。

新妻は愛する夫の為にせっせとお家を綺麗にして
ウキウキしながら美味しい手料理も沢山作って、
お風呂も沸かして...

夫が

「ただいま~^^」と

帰ってきたら、パーッっと玄関に行って

「おかえりなさい!
ご飯にする?お風呂にする?」

...っていうアレです。(イメージが古い?)


まあ、私は新婚当初、夜勤もありで思いっきり働いて
ビザなしで働けない夫を養っていたので
んな甘ったるいことは一切やっていないんですが。

結婚して妻は家のことに勤しんで夫の為にあれこれして、
そういう妻を見て夫ものんびりしながら

「ああ、俺って幸せ・・・」

なんて(多分)思うわけで。

結婚したらこうやって夫の喜ぶことをしましょうね。

というのがこの推奨行為なわけです。


かつて、家事は大変な重労働であり、女性はその為にずっと家に縛り付けられ、
重い負担を担っていました...

その為、女性もモスクに行ったり社会に貢献したり外に出ていけるようにし、
また重い労働から女性を解放する為、家事は義務として定められていないのです。

ですので 

女性が家事をすること。

推奨行為として、女性も自然と自らの役割として担っていますが、
それ自体は義務ではないので、(経済的に可能なら)家事をしてもらう為に
メイドを雇ってその費用の支払いを求める、といったことも許されます。


このように見ていくと現代の感覚だと

「やっぱり男尊女卑じゃないか!」

と感じてしまいそうな部分も確かにところどころ見られるのですが...

イスラームでは

男女は生まれもった性質に従って分離・分業

しています。

その為、男性は女性よりも「より強く」創られている為、
責務もより重く、多くなっているんですね。

(妻編と比べると分かるかと思いますが、
その為、義務も夫の方が多くなります。)

例えば...

礼拝は女性には免除期間がありますが、
男性には一切なく、どんな言い訳も許されません。
一生、毎日欠かさず礼拝をしないといけないのが男性。

遺産も女性の倍もらえる分、彼には例え妻が大金持ちであったとしても
妻子を養う義務があり、自分の財産を自由にできません。

このように考えると必ずしも男性ばかり、女性ばかり...
というわけではないのがイスラームと言えるのではないかと思います。

私も妻として頑張らないと、ですね。インシャアッラー

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