ラマダーンは太る?そのカラクリとは!



アッサラームアレイクム ワ ラマダーン カリーム
ラマダーンももうすぐ1週間になります。そろそろ身体も慣れてくるころですね。
さて、ラマダーンといえば断食。ですので、私も今は暑い時期ということもあり、毎年激やせをするのですが...

「ラマダーンは太る」という話しがよくあります。

なぜ太るの?ってか今は「激やせする」って言ったばかりじゃん、と思われた方、いらっしゃると思います。

実はラマダーンは食料品の売り上げもいつもよりも伸びると言われており、この期間中はイスラーム圏ではムスリムはあちこちにイフタール(断食明けの食事)に招待したりされたりするんですね。

要はラマダーン中は家族や親戚、友人たちと皆でワイワイと集まって毎日がパーティ状態なわけで、昼間断食している分、食欲も旺盛だしラマダーン中はその期間中だけの特別なお菓子もあるのでどうしても食いだめ状態にも陥りやすく...
日本ではモスクや一部の友達同士でイフタールをするぐらいで、基本普段と変わらず...なので、ひっそりと断食をして夜はいつも通り夕食を食べ、あまり楽しい雰囲気は感じられないのですが、先述の通りラマダーンの夜は特別で、楽しいものなのです。

だからみんなよく食べるし、夜に御馳走を頂くので太るんです。


・夜にたらふく食べるのは良いのか?
結論から言うとあまりよろしくはありません。ラマダーンは前回の記事でも書いた通り「斎戒」の月であり、己を律して身を慎む月でもあるので、夜は許されているからと食欲に任せて沢山食べるのは本当は良くはないのです。

またイスラームは権利の宗教とも言われており、私たちの身体の部位にもそれぞれその部位の権利があるとされています。
そして胃についてもハディースで「三分の一は食べ物のため、三分の一は飲み物のため、残りの三分の一は呼吸のため」とも言われおり、お腹いっぱいに食べるのは良くないこととされているんですね。
(食事については2人分の食事は3人、3人分は食事は4人で分け合って食べるように、とも言われています。)
権利についてはイマーム・サッジャード(シーア派4代イマーム、アリー・イブン・フサイン)の『権利の書』に分かりやすく説明されているので以下に抜粋します。
(「イスラームの起源」http://www.geocities.jp/ahulal_bayt/kenri/kenri-top.html より)

 8. 胃袋の権利
  胃袋の権利は、わずかであろうがたくさんであろうが非合法なものを保つ容器にしてはならないことにある。合法なものを食べるように心しなければならない。 また、限度を超えた食べ方(または飲み方)をして凛凛(りり)しさを失うほど胃を軽んじてはいけない。ひどく空腹であったり咽喉が渇いたりしたときは自制 しなさい。満腹は消化不良、脱力感、怠惰を引き起こし、善行と気高さの妨げとなるからである。飲みすぎは、酔いと目まいを引き起こし、あなたを無知にさせ、凛凛しさを奪う。


こちらでも「満腹は...善行と気高さの妨げとなるからである」とあり、ひどい空腹や喉の渇きがあっても自制をするようにとされていることが分かります。

また、4代正統カリフのアリーも 「たっぷり食べるとさまざまな病気をもたらす」 「空腹のとき以外は食事に座るな。まだ食べられるときに食卓から離れなさい。よく噛んで食べなさい。寝床に着く前に便所で用を足しなさい。これらの行為をするなら、どんな治療も必要ではなくなる」と満腹になるまで沢山食べることを戒めており、イマーム・カーズィム(シーア派7代イマーム)の「節度ある食事を習慣とする人々は体が強くなる」(ビハール・アル・アンワール)といった言葉などイスラームには食事に関しても節制することが求められています。(日本でも「腹八分」と言いますよね)

これらのことから、私達はラマダーン中は特に食欲に走らないようにすることが必要です。
私も食べるのが好きでしょっちゅう間食は食べ過ぎをしてしまうので、耳が痛くなります...。

それでは今日はこの辺で。
マァッサラーマ~

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