オムレツ?キッシュ?いえ、タジンです!


こんにちは、Sawaです。今日はお料理の話題です。

突然ですが、皆さんは「タジン」という料理を知っていますか?

――勿論知ってるよ~、流行ってたしスーパーでも鍋が売っているじゃない。
――モロッコの蒸し鍋でしょ?ヘルシーだよね!
――見た目もカラフルで可愛いしインテリアにももってこい!

...な~んて声が聞こえてきそうですが、 今回ご紹介するのはモロッコの三角帽子の土鍋ではなく、チュニジアの「タジン」です。


 …チュニジアのタジン???てかチュニジアってどこ?


はい、そう思った方は注目!

実は「タジン」 というのはモロッコだけでなくアルジェリア、チュニジアとマグレブ地方の料理なのですが、チュニジアのタジンはモロッコとは全くの別物でオーブンで焼いたトルティーヤ(スペインオムレツ)のような卵料理を指します。
マグレブ、というのは「日が沈む場所」という意味で北アフリカの西側3か国の(モロッコ・アルジェリア・チュニジア)ことを言い、チュニジアはその一番東側、地中海を挟んでちょうどイタリアの真南ぐらいの位置。
南部はサハラ砂漠に覆われスターウォーズのタタウィンや、北部には世界遺産のカルタゴ遺跡、地中海に面する白と青を基調にしたシディブサイドなど美しい街もあります。
数年前に「アラブの春」で民主化運動が起こりベン・アリ政権を倒したことや、最近は美術館での襲撃という痛ましい事件もあり...名前は耳にしている方は多いかと思います。

さて、こんなチュニジアの家庭料理、タジンですが...


こんな感じです。
L’AZURE
(東京・大久保 「L’AZURE」にて)

少し見にくいですが、左側の三角形のが「タジン」です。
右側は「ファーティマの指」と呼ばれる、チュニジアの春巻きの一種。チュニジアの春巻きといえば三角形の「ブリック」が有名です。



次に、こちらがモロッコのタジン。こちらは蒸し料理なので全くの別物ですね。
もともと水が貴重な砂漠地方の素材の水分を活かして作る料理なので、野菜の水分だけでも結構ヒタヒタしています。
私は知人から頂いた素焼きのタジン鍋を使用しているのですが、モロッコでお土産などで売られているカラフルな鍋は塗料に鉛が使われている場合もあるので実際には料理には使えない(使わない方が良い)ようです。
本物の(料理に使える)タジン鍋は何も塗っておらず、普通の日本の土鍋のような形態をしています。(蓋もよく見かける三角帽子ではない)
因みにタジン鍋、チュニジアにもあるのですが、あちらでは調理には使わず盛り付けるだけ、とのこと。

モロッコたじんや

もう一枚、レストランでいただいた時の写真も。野菜たっぷりでいろどりも綺麗ですね。(東京・飯田橋「モロッコたじんや」)



それでは最後に我が家のレシピを公開。

*大体の分量は書いてはいますが、我が家はいつも目分量なので量はあくまで目安です。
 お好みで量を加減しても良いし、これを参考に「我が家の味」を作ってもらえると嬉しいです。

~チュニジアタジン~(18cm丸型一個分)
◯鶏肉 もも、胸どちらでも可 約1/2
◯すりおろし玉ねぎ 約1/2(すりおろすのが面倒ならミキサーや粗みじん切りでも)
◯ターメリック 適量
◯塩コショウ 適量
ジャガイモ 500~600g
粉チーズ 大匙山盛り3杯程
パン粉 2~3つかみ(思いっきりガバッと)←測ったら60gぐらいでした
イタリアンパセリ 2パック程度(スーパーでパックや小さい袋で売っています。なければ普通のパセリ、もしくは無しでも可)
卵 4~6個

1) ○の材料をオリーブオイルでよく炒め、かぶるぐらいの水を加え水気がなくなるまで煮る
 *ソース状になります
2) 1の間にジャガイモを1cm程度のさいの目切りにし、油で揚げる
  (短時間で仕上げたい時は冷凍のフライドポテトを揚げて細かく切っても良いです。この場合は上の分量よりも100gほど少なめで。)
3) 1が煮詰まったら鶏肉を細かく裂き、ソースごと2と刻んだパセリ、粉チーズ、パン粉と合わせる
  (チーズはクリームチーズなどでもまろやかになり美味しいです)
4) 3に卵を加えてよく混ぜる
*一度に入れずにまずは3個ほど入れて、タネの固さをみながら1つずつ追加します。もし入れすぎてタネがゆるゆる!という場合はパン粉を追加して調整して下さい。

 
目安はスプーンですくってボトッ!と落ちるぐらい


5) 耐熱皿にバター(サラダ油、オリーブオイルも可)を塗って160度に余熱したオーブンで50~60分。表面に焼き目がついて固くなり、ナイフで刺しても何もくっつくなくなったら焼き上がりです。
  

焼く前はこんな感じ

*ときどき焼き加減を確認しながら時間調整をして下さいね。焼けたかな~と思ってカットしたら中が層状に離れてしまう!という時は中までしっかり焼き足りない時なのでオーブンの温度を下げて少しずつ焼き時間を延長します。

完成!ビスミッラ~(いただきます)


是非みなさんもチャレンジしてみて下さいね。それではマァッサラーマ!

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